知床の山奥から、
    こんにちは


赤茶色のどろどろに融けた硫黄が火口からどわぁ~~~っと流れ出し、近くの川にざばぁ~~~っと流れ下る。驚愕の自然現象が今から84年前の知床で起こりました。その川は冷え固まった硫黄で埋め尽くされました。見る人々を仰天させたこの世の物とは思えない「絶景」です。

これまで知床硫黄山を15年にわたって研究してきました。知床の山奥で、動物たちに囲まれながら、地質調査、温泉・ガス分析、自然電位、電気探査、そして歴史まで調べています。山でテントを張っていると、出るんですよ・・・・熊が・・・・昨年夏は、テントで寝ているとすぐ横を巨大ヒグマが通っていきました。「こらー!」としかりつけると、首を振り乱しながらまるで怪獣のようにウォーウォーっと吠えて尾根の向こうに消えて行きました。そんなところで熊のエサにならず、何とか生きて調査しています。

みなさんは、「火山」というとどんなものを想像しますか。普通の火山は、真っ赤にとけた溶岩を噴出して山の斜面を流れ下ったり、噴石が火口から飛んできたり、あるいは恐ろしい火砕流が流れ下ったりといった、「普通」の火山を思い浮かべられるかと思います。一方、知床硫黄山は、みなさんの火山に対する印象を、木っ端みじんに打ち砕くことでしょう。この火山は、独特な方法で硫黄を作る「硫黄工場」をもっているんです。そしてあるとき大量の溶融硫黄をふきだし、私たち人間をびっくりさせるんです。硫黄を噴出する火山は他にもあるのですが、川が硫黄で埋まるほど大量の溶融硫黄を噴出する火山は、世界広しといえど、この知床硫黄山しかありません。しかし、なぜかこいつはこれまでほとんど知られていませんでした。

「世界一変な火山展」は、昨年知床のウトロと羅臼で開催していましたが、このおもしろくて、すばらしい火山のことを関西の人たちにも知っていただきたく、大阪で開催することになりました。おもしろいもの、変わったもの好きの関西人にとって受け入れられやすい?「世界一変な火山」を存分にお楽しみください。


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知床硫黄山の溶融硫黄噴火についての説明が、ユーチューブで見られます。
https://www.youtube.com/channel/UCHdKrtC4BCke4HPOhLsfE0Q



1936年溶融硫黄噴火の再現ジオラマ

溶融硫黄が爆発で飛ばされた涙状硫黄

溶融硫黄を噴出した1号火口(新噴火口)

巨大溶融硫黄噴火が
大阪にやってくる!
「世界一変な火山展」
大阪市立自然史博物館
2020年4月11日-5月31日
9:30-16:30

大阪市立自然史博物館
http://www.mus-nh.city.osaka.jp/