これは舞鶴市岡田の由良川沿いにある採石場の崖です。遠くから見るとなんのへんてつもないこの崖、実はすごいものがあるのです。
それは
水の化石です!!その正体は???
この崖にもう少し近づいて見てみましょう。
いったい何なんだ、このさざなみのようなものは??
そうです、まさにさざなみなのです。
これは大昔の浅い水の中で降り積もった砂にできた模様なのです。水が流れることによって、砂の表面にこのような模様が作られます。これを漣痕と呼んでいます。この漣痕が作られた後、さらに上に土砂が堆積してこの立派な形が保存されました。
その後地殻変動によって水平だった地層が傾いて、一番上の写真のように60度くらいまで傾きました。ここは採石場で、たまたまこのあたりは砕石に適さない丸い円礫(えんれき)を含んだ地層があって、この地層が保存される結果になりました。
漣痕を観察することによって、当時の水の流れの方向を知ることができます。写真を見るとどの漣痕も右側の傾斜がゆるく、左側が急傾斜になっています。これは当時の水が右から左へと流れていたことを示しています。漣痕の大きさは、左上のボールペンと比べて想像してください。
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化石漣痕(リップルマーク)
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協力:上野砕石株式会社