こんにちは。「世界一変な火山」の著者の山本睦徳です。この本はですね、おもしろい本なんです。そのことをお話したいと思います。
北海道の知床に「知床硫黄山」という活火山があるんです。この山は、火山ガスで山体が朽ち果てて、ボロボロで、なんかぶっさいくな山何ですね。
あんまり人気が無いんです。でも、この山は知る人ぞ知る、めっちゃおもしろい火山なんです。どないおもしろいんかというと、
どろどろに融けた赤茶色の溶融硫黄が火口から大量に出てきて、どわぁ〜〜〜〜〜〜っと流れ出すんです。近くのカムイワッカ川という沢を流れ下って、
その川が硫黄で埋め尽くされたこともあるんですよ。この火山は世界的にものすごい珍しい火山なんですよ。
ぼくはこの溶融硫黄噴火のしくみを解明したくて、2005年から毎年いろいろ調査してたんです。地質調査とか、
ガス・温泉の分析、自然電位や電気探査をしてきたんです。大阪の高校の地学の先生とか大学の物理探査の先生にご協力いただきながら、
やっと解明できたんです。
この本の面白いところは、そういう調査をどうやって行って、どうやって自然現象を解明していったかを物語りにして書いているところです。
専門的な内容も多いけど、たのしく読めますよ。知床硫黄山を単独で扱った本は今のところこの本しかありません。
めっちゃおもしろい本です。ぜひ買ってください。
も く じ
